こんな些細なことでも、なんか感慨深いものを感じられる歳になりました。
この写真は、夕方事務所で作業しているときに、学校帰りの次女の作品です。
学童から小学生の娘二人が帰ってきて、決まって次女は事務所に立ち寄ります。
最初は、パソコンに記録している写真をみに来ていましたが、ここ最近、宿題や、自主学習を事務所で終わらせ、タブレットでゲームするのが習慣化し始めています。
なんだかうれしくなります。
そんな次女が、いたずら書き。
内容をみると、
大竹ホーム
だいく。(おうちをつくる)
と工事用のホワイトボードに。
やっと、自分のこと大工として認めてくれたのかな。
世界中で少なくとも一人は認めてくれているんだ。
うれしい!!
そんな些細なことでも、自分にとって貴重な作品。
突き進む力をもらえました。
力をもらえて、今日もまた手刻み、墨付け
今日は一番の大物 『梁 八溝杉』の墨付け
こんな大きなものはそうそうありません。
許容応力度による耐震等級3をクリアすべく、必死に考えていただいた結果です。
というのも、『無垢材にこだわり、すまいを考えているため。』
昔でしたら、梁・桁に使う材は、欅や松といって、固く、力があるものでした。
今は、欅は高価といった理由から、あまり使っていません。
松に関しては、1970年ころから松くい虫による爆発的な被害が増加し、市場では目にすることが少なくなってしまいました。
そのあとは、海を渡ってくる材料(米松)や、集成材(木材を接着材で張り合わせた材料)などが使われるようになってきました。
杉は、主流の集成材などに比べると、力で劣ります。さらに地震による揺れや、たわみや、せん断力などを考えると、扱いがとても難しい材料だと思います。
そんな杉をなぜ選ぶかというと
・無垢であること
・地元でとれる材料であること
・比較的加工がしやすい
・手に入りやすい
などの理由から使っています。
課題は多くあります。
大竹工務店の基本仕様の一つである
『許容応力度計算による耐震等級3』をクリアすること。
今回の物件で、計算を依頼すると、集成材を使用してくださいとさらっと言われてしまいました。
しかし、信頼する設計士さん(野口 俊郎さん)と構造計算屋さんの調整で何とか、杉の無垢材を使用することができました。
その調整の成果が、今回の墨付けした大物ということです。
貴重な資源を使うことへの感謝と、協力してくださっている方々への感謝を込めて、これからも続けていきたいと思います。
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